あなたが次のヒーローになる
めぐりめぐらせる。
ギブ・アンド・テイクという言葉はたまに厄介だ。
フライトの乗り継ぎで立ち寄った、サンフランシスコの夜景
何かを与えてくれた人に、何かを返すと言う考え方がある。
でもうまく返せないときもある。
そんなときに「他の人に返す」というやり方もある。
旅先での出会いはたいていにおいてその場限りだ。
たとえば、海外のひとり旅をしているときは、
ハプニングやピンチもつきもの。
そして、お礼してもしつくせない!!と感じるヒーローにも出会う。
その後連絡を取ろうと思っても、
上手く繋がらないことも多い。
困っているときの助けは、泣いて喜びたいくらいだったりするので、
「私もなにか返したい」って思いが空回りすることもあった。
でも、そういうときは
きっとその人との縁は、その時間の縁だったんだな
とだんだん思うようになった。
情けは人の為ならず
というよりも、
「お礼したいです!!」
って気持ちを、純粋に次にまわす。
ある人が、
「受ける/与えることのバランスを、違う関係の中でとっていく」
という面白い話をしてくれた。
お世話になりっぱなしの人、
色んなことを教えてくれた先輩、
その人に恩返し出来たら、嬉しい。
もしくは、時間差でできるかもしれない。
でもそれが上手く出来ないとき、
もどかしい気持ちばかり溜めると、
「自分は返せていない」という、
感謝とはまた違う思いに変わってしまう。
かといって恩返しの押し売りになるのも、違う。
そのときに、違う場へ、違う人へそれをめぐらして、
自分が出来ることで誰かの役に立つこと。
旅行先で助けてもらったヒーローに、
「親切は、巡るものだからね。今度は誰かに親切にしてあげて」
と言われたことがある。
その言葉があると、
何かしてもらったことを素直に受け入れられる気がした。
ありがとう、と心から伝えることはもちろん大切。
それでも、もどかしさがあったら、
それは次の人にまわしてみてください。