見えている不確かなもの
光がないと、色は見えない。
光の話、第二話。
春、晴れた日の広場
晴れた日は、すべてが見違える。
おなじ街が、違ったように見える。
曇りの日の色、
晴れの日の色、
夜の色、すべて違う。
真っ暗になったら色は見えない。
そんな不確かなものであっても、
好き嫌いはクレヨンの長さになぞらえるくらい、
脳に絶え間なくとどいている。
当たり前にあるからこそ、
それのあやうさを想像してみる。
それが赤いこと、青いこと黄色いこと、
それを事実として100%にするんじゃなくて、
それはそこに「こういう」光があって、
自分の目がそう見ているんだ、
と、頷いてみること。
色は、エネルギーを与えてくれる。
感じるあたたかさも変わる。
気持ちの高ぶりも、落ち着きも。
色があることを、感じてみる。
そこに光があることを感じてみる。