ぱからん、はからん

ものつくりの、ものかき。

関係性の触媒

ヒントはメタファーに乗ってやってくる。

 

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〈路上仮設小池〉

 

雨が降って水たまりが出来る。

落ちた水滴は、

波紋をつくって干渉しあう。

 

水たまりが出来る前、

一滴ずつは

単独だった。

 

じわっと

アスファルトに吸い込まれるだけ。

 

こんな近くに落ちていたって、

干渉しあわない。

 

水たまり、という触媒が現れて初めて、

それらはお互いの関係性を認識しあう。

 

それは水滴と水溜まりのように、

似通った関係で

つもった量の違いかもしれない。

 

はたまた、

とっても異質なもの。

 

あたまの中のアイディアが、

雲のように宙に浮かんでいたら、

ホットチョコレートを注いでみると、

干渉を始めるかもしれない。

 

遠い相手だと思っていた人が、

ささいなきっかけで、

ひとりの友人のおかげで、

するりと繫がることもある。

 

身動きの取れなかった問題が、

あるキーワードによって、

役割を見いだした歯車さながら

メキメキと動き出すかもしれない。

 

人にとって空気は見えていなくても、

魚にとっての水も、当たり前で、

 

触媒はそこにあるけれど、

見えていないだけかもしれない。