光の内と外
光をとらえる。
〈いつも通り過ぎていただけの教会に入れてもらった〉
教会のステンドグラスは、中からしか見えない。
その中では、
ステンドグラスというものよりも、
光を見ている。
茶室の虹窓、
家から漏れる明かり、
それは暗がりの中にうかぶ明かり。
明かり、というのだから、
周りは暗いだろうと思う。
暗闇を追い出すように隅々まで照らす明かりは、
いろんなことが自明になる。
行き過ぎた人工照明。
昼と夜の、自然な流れ。
夜と朝の、夕と夜の、
その実は途切れのない光。
暗がりの中で見る外の光は、
普段なれすぎていた光を
もう一度思い出させてくれる。