ぱからん、はからん

ものつくりの、ものかき。

大切な話は「一郎のオレンジ」で聴く。

たとえ話、第一章。

 

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〈去年のクリスマスにつくったドライオレンジ〉

 

言葉を介して、

私たちは

渡したり、受けとったりしている。

 

伝え方は教えられてきたように思うけれど、

受け方は、「受け身」でいる限り、身に付かない。

 

具体的なアドバイスは、先人にまかせて、

ここでは私なりに、たとえ話。

 

 

「あなたは一郎とキャッチボールをしている。

一郎がオレンジを投げてきた。

リンゴではなく、オレンジ。

それはすぐわかる。

 

よく周りを見渡すと、

ほかにもたくさんのオレンジが転がっている。

 

一郎が投げてきたオレンジは、

野球ボールくらいの重さで、

ちょっと横につぶれた球体で、

ちょっとへたに茎が残っていて、

おしりに傷のある、

よく熟れたやわらかめのオレンジ。

 

あなたは、

「はーいオレンジね!」

だけじゃなくて、

そのAのオレンジがどんなオレンジかを、

受け取る。

 

どうしてこのタイミングで、

その投げ方で、

その(上記の)オレンジを、投げてきたのか。

 

そのオレンジを丁寧に絵に描くように、

受け取る。

 

オレンジのなかに現れる、

一郎の考え方や、

どうやって人と関わってきたか、

どうやって言葉を選んできたのか、

そして、今その言葉であなたに、

伝えようとしていることを

受け取ろう。」

 

毎度やっていたら、

考え過ぎかもしれません。

 

でも、

相手が大切な話をうちあけてくれたり、

重要な聞くときは、そうやってきいたりします。

 

そんな場面があったら、一郎のオレンジを思い出してください。