ぱからん、はからん

ものつくりの、ものかき。

ジェントルなバス

ジェントルバスに

出くわした。

 

f:id:hotorikoisu:20160424203429j:plain

見た目は変わらない。

でもジェントルは、その行動に現れる。

 

 

ドアが開くと、

「お嬢様、どうぞおあがりくださいませ」

と言わんばかりに

ひざまずいて、招き入れてくれる。

 

 

 

平たく言えば、

ぷしゅーっ

という空気音とともに車体が上下する

ノンステップバスだ。

 

でも、それは

車いす用に、

足をあげるのが大変なひとに、

「必要だから」

という何かを越えた、

紳士な振る舞いを感じるものだった。

 

「大切に扱われている感覚」

「大切に扱う(物の)ふるまい」

「ひとはどうやって扱われたら嬉しいか」

 

という視点に気付かせてくれた。

空気入れ休憩

自分の、パフォーマンスが落ちているとき。 

 

f:id:hotorikoisu:20160424222208j:plain

〈昨夜、ショーウィンドウの中で居眠りしていた猫たち〉

 

空気の抜けた自転車で走っている感覚。

 

空気を入れるのが面倒で、

「走れるからいいや」と乗っていたけれど、

空気を入れてみると、

驚くくらいスムーズに進むことがある。

 

切れないカッターの刃を折ってみるのもしかり。

 

 

私の尊敬する先輩たちは、

休むのが上手い。

休み/仕事が対立しているというより、

人生のバランスを大切にしている。

 

力任せに走ろうとすると、

気持ちや焦りだけはあるのに、

体がついて来なくて、

結果的に生産性が落ちていることがある。

 

やる気の続いているときはまだいいけれど、

車輪を焦りでこぎ続けているとき、

仕事に向き合っている時間は丸一日でも、

進んだ分は少しだけのことも多い。

 

やればやるだけ進むことだけじゃない。

手元にあるのは算数ドリルでも漢字ドリルでもない。

ちゃんと、頭が澄んでないと判断できないこと。

 

頭がもうそのアイディアに浸かりきっていたり、

見慣れすぎると判断が出来なくなる。

 

空気の入っていない自転車で走っているとき、

 

ぎりぎり大丈夫そうでも、休みを取ること。

頭を一回リセットすること。

 

それが今日、私のテーマです。

 

みなさま良い月曜日をお迎えください。

ベイビー目撃記録

出産ラッシュ。

 

かたつむりの。

f:id:hotorikoisu:20160423071306j:plain

〈この子の殻は小指の先くらい〉

 

この時期、

雨が降ると、

うちのまわりはベイビーだらけ。

 

どの家も庭があって植物がたくさんだから、

きっと、住みやすいのだろう。

 

ただ、

雨夜の歩行に注意が必要だ。

 

かれらは、生まれて間もないから、

こちらが注意してあげなければならない。

 

濡れたレンガ道に反射する、街灯のほのかな光で、

足下を注意深く見据えながら、

 

ぱりっ

ぬちゃー

 

って感触を覚えないように

全神経を張り巡らせる。

 

今までの最小ベイビー目撃記録は、

去年の五月頃。

 

あれは雨の夜、

遅く家に帰ったとき、

殻の直径が五ミリほどの

極小ベイビーが

玄関、まさに扉の真正面を散歩していた。

 

 

みなさん一週間お疲れさまでした。

 

ゆっくり休んで、

足下にはくれぐれもお気をつけ下さい。

荒いビッグウェーブ

流れの中に自分がいるとき。

 

f:id:hotorikoisu:20160421050513j:plain

〈波を認めるのはその砂の形跡からでしかない〉

 

流されているとき。

 

その流れが、

何がなんだか分からなくても、

望んでいた何かに近づいているようなとき、

それは波の中にいる。

 

何も見えなくても、

あぶくだけでも、

どっちが上かも分からずに

バランスがめちゃくちゃでも、

必死で水の上にもがいていたら、

それは大きな波の上で、

つよい流れがあなたを運んでいるかもしれない。

 

その波が消えて、

足が砂浜にたどり着いたときにやっと、

どこまで流されて来たかが

分かる。

その静寂はどうにも

起こる前には想像できない。

 

 

流れがよさそうなときは、

身を任せればいい。

結晶するまえの静寂

アイディアがひらめく前。

 

f:id:hotorikoisu:20160421043441j:plain

〈日没前のハイドパーク。夏時間〉

 

誰にも邪魔されたくないとき。

 

それは

忙しくて手が離せないのではなく、

ぼーっとしているように見えても、

淡々と作業しているように見えても、

脳が静かに動いている。

 

脳の中で、足音をひそめて、

静かに、

浮遊するアイディアの点を

星座のように繋ぎあわそうとしている

その時間。

 

誰かの意見や、

アドバイス、

過去事例、

リスク、

そんな外的ああだこうだは関係なく、

自分の中の声に、

その点のあり方を

静かに見守っている時間。

 

自分がどうするか。

 

自分の人生である限り、

決断が自分にまかされる瞬間がある。

幸せであって、

途方に暮れる瞬間でもある。

 

責任を自分で取って、

それを選んで、

「そこ」に進むと決める瞬間。

 

受け取るすべてのものはヒントであり、

インスピレーションだから

それに敏感になりながらも、

薄い膜を張って、

ただ受け入れるのはやめる。

 

外からの声で、

結晶しかかった点が

蹴散らかされるのは面白くない。

 

 

自分のなかの点を眺める時間。

一個一個が近すぎても全体像は分からない。

少し離れたところで、

その関係性を俯瞰する。

 

自分の人生に責任を取れるのは、

自分だけかもしれない。

一生分のスプーン一杯

スプーン一杯のはちみつ。

それが、

ハチ一匹が一生で集められるはちみつ。

f:id:hotorikoisu:20160420061016j:plain

〈The London Honey Company の London Honey〉

 

一生懸命働いて、

スプーン一杯。

私たちにとったら

一なめ。

 

ハチとヒトを比べたら、

それはスケールもありかたも、全然違う。

だから違って当たり前と思える。

 

ヒトとヒトは、

「十人十色」と言えども、

実は違いを認識しずらい。

 

自分と誰かを比べて、

その人よりも出来ない自分に落ち込んだり、

逆に相手に「なんでこんなことも出来ないの」と思うことも

あるかもしれない。

 

そのひとがどれだけ頑張っているかなんて、

その人以外にはわからない。

 

自分を誰かと比べそうになったとき、

 

スプーンに一杯はちみつをのせて

大切になめながら、

自分のありかたを感じてみてください。

明日の朝きっとコーヒーが飲みたくなる

  • コーヒー好きな人へ。

 

f:id:hotorikoisu:20160419223352j:plain

〈Bond Street Station近くのBenugo〉

 

個人的に好きな、ロンドンのコーヒースポット5選。

 

いつもカプチーノを頼むので、

カプチーノ比較」ということでご理解を。

 

1. Nordic Bakery  (Piccadily Circus station)

ミルクの泡が滑らか。濃厚ミルクなのに、コーヒーとのバランスがいい。

酸味のないくせのないコーヒー。酸味なし。

ストックホルムで飲んだラテを思い出す。

Cinamon Bunがおすすめ。ロンドンでは珍しい「甘過ぎない」シナモンパン。

内装は落ちついた暗めの色調で統一してあって、落ちつきます。

いつも込み合っている印象。

 

2. Cafe Remon (Finchley Road station)

コクのある、チョコレートのような香ばしいコーヒー。酸味なし。

ミルク系を頼んでも主張のつよいコーヒー。

濃いのが飲みたい!というときはここ。

木基調の、「近所のベーカリー」な雰囲気。

店員さんがフレンドリーで、居心地がとてもいいです。

 

3. Workshop Coffee (Oxford Circus station)

比較的酸味のある、フィルターコーヒーです。

酸味のあるコーヒーが苦手な私が初めて美味しいと思った、

バランスの取れたコーヒー。酸味60%くらい。

席は三、四組でいっぱいになるくらいの職人気質で小さなおしゃれなお店です。

(いくつか店舗があって雰囲気が違うみたい)

 

 

◎チェーン店

 

4. Benugo

少し酸味のあるコーヒー。酸味40-50%くらい。

ナチュラルな木調子と金属や明るい挿し色が目を引く、

オープンな雰囲気で清潔感のあるおしゃれな内装。

Neroほど店舗は多くないですが、おすすめ。

 

5. Cafe Nero

ロンドンでの大手コーヒーチェーン店と言えば、Costa、Nero、Starbucks

店舗によって、時間帯によって、味が変わったりするので一概には言えないけれど、

どこでも見つかるので、チェーンの中では一番良く行きます

香ばしい酸味のないコーヒー。

雰囲気は皮、石基調。

イタリアン陽気な店員さんが好き。

 

番外:Monmouth Coffeeはよくおすすめされますが、

私はまだ行ったことはありません。

 

 

カプチーノを頼むとたいてい訊かれる

'Chocolate on top?'

ぜひチョコレートパウダーありでお楽しみを。